【仕事観(4)割のいいことを仕事にする】

2018年03月12日 コラム

4つ目の仕事観は「割のいいことを仕事にする」です。

高給であったり、休みが多かったりといった待遇が良いなど、
少ない労力で大きな利益を生む自分個人にとっての利益効率が良い仕事をするという価値観です。

失職するリスクの少ない安定した仕事を求めることも含みます。

「この仕事で飯を食っている」と言うように、
人は生活していくために仕事をしている面は否定できませんし、
このような労働の対価や自己の利益を基準に仕事をするという仕事観は
労働の非常に本質的な要素を含んでると言えます。

ただ、この仕事観にも問題点があります。

前回の社会貢献の仕事観等と逆に、
「利他」的な活動や「組織」を軽視し「利己」にこだわりすぎる場合があることです。
「生活(プライベート)のための仕事」と割り切っているので、
仕事がプライベートの活動を妨げることやタダ働きをひどく嫌がります。
業務外時間での研修は「だってオフなんだし」と参加しなかったり、
社内の親睦を深めるために企画された飲み会に対し
「これって参加義務ですか?ちゃんと残業代出るんですか?」
などと何とも情の無い反応を示したりします。

仕事上で「社会のためになることをしよう」と社会奉仕的な色合いが濃い提案がなされると、
「何かタダ働き的な割の合わない業務が降ってくるんじゃないか」と抵抗を覚えます。

「仕事のやりがい」といった言葉を嫌い、
「ワークライフバランス」という言葉が好きなタイプとも言えます。

このように「利己」を重視する結果、仕事に主体的に取り組まない傾向が強いために、
同僚や経営者からはすこぶる評判が悪くなります。
就活の面接などで「楽で高給だから御社を志望しました」と言える人はなかなかいませんよね。

当然、職場の中でも「社会貢献」や「組織の発展」を重視する仕事観の方々との衝突がしょっちゅうおきています。
とはいえ、この仕事観の人がいわゆる「自己中心的」な人間かというと必ずしもそうでないことに注意が必要です。

「あくまで仕事は生活の手段だから利己的に」と考えているだけで、
プライベートで慈善活動をしていたり、気前がよかったりします。
つまり、仕事はプライベートで社会に良いことをするためのお金稼ぎだと割り切っていることがあるんです。
ボランティア活動を続けるために空いてる時間は時給の良いのバイトを入れるといったような感覚ですね。
あるいは、自分のためというより家族のための時間を確保するために
仕事は早く切り上げたいという家族思いの親御さんだったということもあるでしょう。

ですから、その仕事の部分だけ切り取ると大変自己中心的に見えるのですが、
その人の私的な活動まで含んで見てみると、利己的な人物とは言えないケースもあるわけです。

ただ、職場の方々と飲み会などで仲良くなっておいて
組織内コミュニケーションが円滑である方が結果として組織の発展につながり
給料が高くなったり休みが取りやすくなったりするわけですから、
「短期的で単純な割の良さ」だけにとらわれず
「中長期的でもっと人生そのものを考えた仕事観」をどこかで見直す必要は感じます。

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