人を育てていく場において、良く聞く言葉
「私だったらこうするのに。」
「私たちの時代はこうした。」
「自分はそうしないけど。」
などなど。
確かに、間違ってはいません。
この言葉が、一つの参考意見であり、手掛かりとなる案の提示であればいい。 相手も喜ぶはず。
しかし、この言葉に、否定的な思いや 自分の正しさを押し付ける気持ちや、 裁きを下しているとしたら、人は育っていかない。
「私だったら・・」という基準は、何の基準なのでしょう。
「私たちの時代は・・」と言われても知らないのです。
それぞれの背景の中で、目の前の人はその人の基準とその人の能力で最善を 尽くしているのです。
それを認めずして、裁きを下し、否定を続け、自分の基準を 押し付け続けたら、人は考えるのをやめます。
辛すぎるから・・。
人は痛みを避けて通るように出来ています。
一生懸命やって報われず、否定されたり、裁かれたりすることが 続くくらいなら、能力がないと言われても、言われたとおりに しておく安全策を選ぶのです。
主体的に自立的な部下に育つか、受動的で依存的な部下に育つかは 育てた人次第なのです。
「私だったら・・」気を付けて使いましょう。