さて、職場風土を作るカギはマネジャーやリーダーが握っているとお伝えしました。
では何からやっていくといいのでしょうか。
今回から「人が育つ風土を作り出す」をテーマにお届けします。
まず、
1.職場の目的・ゴールと価値観・規範を共有する
職場を構成しているのは、多様な価値観や動機をもつメンバーです。
そうしたさまざまなメンバーが自分勝手に向きたい方向に向き、
各自がそれぞれのありたい姿を見つめていたのでは、職場としての求心力を発揮することはできません。
メンバーの目指すべき方向をそろえてエネルギーを束ね、
行動や判断のよりどころとなる基準を共有して活動に取り組むことで、
職場としての力を発揮することができます。
目指すべき方向を示すものが、「職場の目的・ゴール」。
そして、行動や判断のよりどころとなる基準となるのが「価値観」や「規範」です。
まず、今回は、目的・ゴールを共有するからはじめましょう。
マネジャーが行う職場の目的・ゴールの共有にあたっては、次のことが求められます。
1.職場が直面している状況や課題の認識を合わせる
2.職場として達成したい具体的な状態を明らかにする
3.職場が担う役割を明らかにし、メンバーに共通の目的意識を持たせ、行動を方向づける
マネジャーは、職場としての成果を生み出していくために、
人を育てることにエネルギーを投入することを表明するとともに、
達成したい具体的な状態のイメージの中に、職場のメンバーが成長している姿を織り込んでいくことが必要になります。
職場の目的・ゴールの達成に向けて、メンバーの育成や成長をふまえた職場の構想を描くことです。
職場の目的がメンバー自ら達成したい目的と重なり合い、
それがメンバー自身にとっての現実となったとき、
メンバーは主体的、能動的にかかわることが可能になります。
そして、メンバーは職場における自らの存在意義を見出し、
自身の成長とあわせて職場との一体感を感じるようになる、ということです。