若手社員や部下のやる気を持続させるにはどのようにリーダーシップを発揮したらよいのかについて 考えてみましょう。
今の新社会人、若者は総じて非合理なことには納得しないと言われていたり、
ゆとり教育を受けてきた世代故に指導しようにも思うようにいかないという嘆きとも 愚痴とも言えない話も聞かれます。
最近思うのです・・そんなものなのか(諦めるしかないのか)、 時代が違うから仕方ないのか・・・。
違うのだと、震災現場において、若者達のがんばりに多くの年配者が励まされたという声も聞こえてきます。
若者の口からは「自分たちが頑張らなくては」ということばが発せられました。自然を守るために必死になって力を合わせている若者も見ました。
いざとなったとき、私達は「人としてどうあるか」という点において、 生まれた時代は関係なく世代間の壁もないということではないでしょうか。
あの震災では、あまりにも深刻・悲惨な状況であったこと、これが老いも若きも 関係なく突きつけられた「共通の現実」で、その状況下では目に見えない 「共通の思い」が存在していたと思うのです。
ですから、職場における部下のやる気ということに話を戻しますと、
若手社員と接する際に 自分と年代が異なる人達だから「今時の若者は・・・」といった色眼鏡でみたり、
こちらの話を到底理解してはもらえないだろうと構える必要は無いと思うのです。
そのためには、今の「自分の仕事」に対する思いや価値観、「経営理念」に対しての 自分自身の思いなど、仕事にまつわる思いを「語る場」をつくることです。
まず働くことの価値観を自分自身で見つめる(認識する・積極的に意識する)こと、
価値観に他の人と差があるならばその違いをお互いに認めることが必要です。
その上で、組織づくり・ミッション達成のためにお互いの価値観を擦り合わせながら 「共通の思い」という価値観を築く取り組みを行うのです。
この過程で徐々に 組織は強い組織になってきます。
強い組織とは言い換えればひとりひとりの仕事に対する モチベーションが高い状態が生まれてきます。
このような状態を生み出すには、「語る場」が不可欠です。
IT技術がどんなに進んでも、 アナログ的な活動は決してないがしろにしてはいけません。
むしろこういったベタな活動こそ 継続することが大切です。
すぐ結果を出すことを仕事で求める人は多いですが、人のことは、残念ながら即効性はありませんが、
組織に対して、 そしてひとりひとりのモチベーションの向上・維持に対してもじわりじわりと効いてくるのです。