それは、月並みだと思われるかもしれませんが、「コミュニケーション能力」です。
ビジネス上のコミュニケーションは1対1、或いは1対多、多対多で行われますが、
シンプルに考えるために、ここでは前提を1対1の場合で考えてみます。
そもそも、コミュニケーションには常に目的があります。
1対1のコミュニケーションの際の目的は、だいたい大きく2つ、
何らかの意思決定に関するものと、
「最近どう?」的な相手の様子を理解するためのものに分かれるのではないでしょうか。
優れたリーダーは、日常的な「最近どう?」的なコミュニケーションについても、
さりげなく行い、的確に組織の状況を把握しているものですが、
何らかの意思決定に関する場合のコミュニケーションについて、
以下のような特徴があるように思います。
①自分と相手の状況(感情、コミュニケーションの目的など)を理解し、
適切なタイミングを選び、話しやすい雰囲気を作る
②相手の前提のファクトや価値観を分析し、相手の意見を受けとめる
③もし相手の言っていることの中に自分が気付いていなかった点があれば、
素直に受け入れる
④その上で、改めて自分の考えを整理、確認する
⑤言葉を丁寧に選びながら自分の考えを論理的、かつ優しく相手に伝える
⑥お互いの合意ができるまで粘り強く相手と向き合う
上記のプロセスは理想ではありますが、それが常に実行できている人は少ないのではないでしょうか。
そして、理想的なコミュニケーションを実行するためには、
「自分と相手の感情を理解する力」、
「多様性、異質さへの受容力」、
「ピュアで謙虚なマインド」、
「論理思考力」、
「伝える力(言葉を選ぶ力)」
といった能力を備えている必要がありそうです。
いずれも言うは易し、行うは難し、ですが、
こういうコミュニケーションができるリーダー(人)でありたい、という強い想いを持ち、
地道に自分の癖やコミュニケーションを振り返り、トレーニングしていくしかないのかもしれませんね。