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Colums コラム

2017年01月09日

【リーダーシップの延長線上にチームワーク1】

リーダーシップとチームワークは別々に考えるのではなく、リーダーシップの延長線上にチームワーク、チームビルディングがあります。
リーダーシップとは、誰か一人に必要なのではなく、私は、メンバー全員に必要なものと考えます。
メンバー全員がリーダー自覚を持つなどというと、「船頭多くして、船、山に登る」と考える人も少なくない。
しかし、本当にリーダーとしての自覚を持ったメンバーは、組織全体がうまく機能するために、過度な自己主張を抑えるであろうし、他のメンバーのリーダーシップ発揮を助けもするはずなのです。

「私が、私が」と自己主張を繰り返すのは、本当の意味のリーダーではありません。
それでは、お山の大将になりたいだけの困った人。皆がお山の大将になっているような状態と、メンバー全員がリーダーの自覚を持つということとは違うのです。

私の知る、リーダーの自覚を持つ人は、決して出しゃばらない。
必要に応じて、必要な人がリーダーシップを発揮する。
リーダーシップが皆で共有されていて、時に応じてリーダーシップは移動する。
こうした状態をコネクテッド・リーダーシップ(連携されたリーダーシップ)と呼ぶそうです。

年始にクラシックの演奏会に行ったこともあり、少し調べているとこんな管弦楽団のお話がありました。
オルフェウス室内管弦楽団(オルフェウス・チェンバー・オーケストラ)という楽団です。
この楽団は、1972年にチェロ奏者であるジュリアン・ファイファーほか数名の演奏家によって創立されました。
現在、30名ほどの組織を維持しているそうです。

「全員が創造性を自由に発揮し、全員が偉大な指揮権を持つ新しいオーケストラを作りたい」という崇高な目的を持って創られたオーケストラで、このオーケストラの最大の特長は、指揮者がいないということです。

30名近い楽団が、指揮者なしで演奏をするのは極めて困難。
しかし、この楽団はそれを可能にしています。
オルフェウスにはたった一人のリーダー(=指揮者)はいないが、曲ごとに変わるリーダーグループは存在し、さらに、リーダーグループをリードするリーダー(多くの場合はバイオリニストの一人)も存在する。しかし、これが固定化されていない。
イベントごとにリーダーグループもリーダーも変わっていく。
このオーケストラの演奏を成功に導こうとする強い意志は全員にシェアされており、同時にリーダーシップがシェアされている。
だから全員がリーダーと言える。そして、必要に応じて誰でもがリーダーとしての役割を果たす。
というものでした。

なるほど・・。
このような状態を維持するためにはいくつかの前提条件を満たす必要があります。
その条件は来週お伝えします!