アイディアや考えを練る時の方法と注意点を今回お伝えしていきます。
しばらくこのコラムでは、アイディア出しをテーマに書いてきましたが、
最後に、書くことの大切さについてです。
●ヒントもアイデアも書き出す
前回お伝えした視点を変える4つの項目の中で、
技術的なことで言えば、ヒントを書き出すこと。
アイデアはヒントがあって出る。 アイデアが出るかどうかはヒントをいかに書き出すかで決まります。
見聞きしたこと、考えたこと・イメージしたことは、平凡でも、常識的でも、些細でも、分かりきっていても、
すべてヒント欄に書き出す。
そのまま(素直に、ありのままに)書く。いわばイメージを直訳する。
頭の中を実況中継する。図やイラストなどを活用する。
また、ヒントと同様アイデアも、平凡でもバカげていても頭に浮かんだことはすべて書き出す。
判断や選択は後からする。
書き出さないと、その考えに囚われ頭の画面が切り替わらない(次のアイデアが出ない)。
ということになります。
また、愚案でも珍案でも書き出せば、それがヒントになり新しいアイデアが出る。
手を動かすと頭の働きもよくなります。
先日、管理職の技術者は、はじめはただ腕を組み考え込んでいたのでアイデアがほとんど出ませんでした。
そこで、平凡でもいいからすべて書き出すようにアドバイスしたところ、せきを切ったようにヒントやアイデアが出はじめ、
その中には優れたアイデアも含まれていたということがありました。
ヒントやアイデアがなかったのではなく、書き出さなかっただけだったということです。
なお、ヒントもアイデアも図などを入れできるだけ具体的に書く。
具体的でないとイメージが広がらないしアイデアが出にくい。
抽象的な場合は、一つでも具体例や具体的方法を付加します。
そして、書くにあたっては手書きで!
イメージの流れを停滞させることなくすらすら書けるからです。
そして、パソコンはダメ。 画面の広さに制約があるし、図や矢印などが非常に書きにくく、イメージや発想が中断されます。
やってみると分かります。
腕組みして頭の中で考え始めたら、紙を出す。
そして、常に、落書きのように書ける紙を、置いておきましょう。