リーダーが発揮すべき影響力の源は、「専門性」「人間性」「返報性」「一貫性」「厳格性」の5つ。
今回は「返報性」についてお伝えしましょう。
人は、恩義を感じている人物に対して、どうにかしてその相手に報いたいという心情を抱きます。いわゆる「借りを返したい」「期待に応えたい」という心理のことです。
多くの人が「親孝行をしたい」と思っているのと同じように、人は、自分が恩義を感じている相手に対しては「恩返しをしたい」「期待に応えたい」という返報性の心理が働くものです。
メンバーのために尽力するリーダーや、親身に相談に乗ってくれるリーダーは、メンバーに対して影響力を発揮します。
なぜならメンバーは、自分が借りを感じている相手(=リーダー)に貢献したいと考え、その指示を受け入れるようになるからです。
たとえ、専門性や人間性に自信がなくても、この返報性が高ければ、メンバーへの影響力を高めることができます。
私は今まで様々なタイプのリーダーを見てきました。その中には、専門性がなくても人間性や返報性で勝負しているリーダーや、返報性が低くても専門性で引っ張るリーダーがいました。
このように、影響力の源泉の強弱は、リーダーそれぞれで個人差があります。
5つを兼ね備えているスーパーマンのような人を目指したいところですが、分野によって、道のりは遠いということもあります。
自分を良く知って、自分が出来るところから強化していきましょう。
次回は「一貫性」です。