テーブルの上に置かれたグラスを想像してみてください。
中央に置かれたグラスは非常に安定し、非常に安全です。
倒れることもなければ、何もせず、ただ、そこに「在る」だけで大丈夫。
その時のグラスのエネルギー量は「0」です。
しかし、それをテーブルの端に移動しましょう。
ギリギリまで置きます。
グラスのおしり、半分をテーブルの端っこにかけるようにして、置きます。
そうすると、グラスそのものがバランスを取るようになるのです。
そこではじめて、グラスそのものの
エネルギーは「0」から「1」そしてどんどん高まります。
これは、人間でも同じと考えます。
安全ではない場所に身を置け!とかもっと挑戦しろ!行動しろ!
ということが言いたいわけではありません。
みんなそれぞれに、挑戦し、頑張っています。
心地よさ、そして、安定した精神状況こそが、ベースとなってはじめて
挑戦が出来ると思っているから。
ですが、このグラスの例のように、テーブルそのものは安定しています。
ただ、グラスがそれと同調して安定してしまう場所にいると、
エネルギー量がゼロです。
この状態が、わたしたちの
・無気力感
・無価値観
・何もやる気がおきない
という混沌とした状態を生むし、そこから更に
・自分への不信感
・自分に対して価値が見いだせない
・何がやりたいのかわからない
・毎日が憂鬱、楽しくない
という状況が生まれてしまいます。
グラスのように考えた場合、最もリラックス+集中が保てている場合というのは
テーブルの端に移動し、そこからお尻が半分出ている状態のこと。
つまり、「バランスをとっている」という状態のことです。
このとき、グラスの持つエネルギーは最大に上がります。
人間も同じだとイメージしてみてください。
組織改革が行われるとき、恐らく、真ん中にいたグラスの状態が
放射線状に、テーブルの端へと置かれる状況になるでしょう。
不安でじたばたしたり、中央に必死で戻ろうとしたり。
そんな現場をよく見ます。
その状況で必要なことは、内なる自分の、「安定」と「挑戦」のバランスを取る
ということだと思っています。
「安定と挑戦のバランス」
「安心と冒険のバランス」
この二つを両方持ち合わせているとき、
私たちは総合的に「生きているエネルギー」が上がって来る。
そこに向かわない動きをした時は、きっと、その人からは
「生きているエネルギー」は感じられず、ご本人も
自分にパワーを感じられないと思うのです。