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Colums コラム

2019年07月15日

【職場に活かす心理学・アドラー課題の分離(2) 】

前回お伝えした、アドラー心理学の「課題の分離」は微妙なのか?
というとそういう訳ではありません。
今回は、もう少し深く「課題の分離」を見てみましょう。

部下が国家試験の勉強をしないことでイライラしている上司のAさん。
もう一度、Aさんの状況を「課題の分離」で考えてみましょう。

「勉強をする」⇒部下の課題
「イライラする」⇒Aさんの課題でしたね。

では、これは誰の課題でしょうか?
「部下が勉強し、国家試験に合格するように促す」
そう、これAさんの課題です。

勉強をするかどうかは、部下の課題です。
Aさんにはどうしようもありません。
でも、「勉強をするように促す」のは、Aさんが自分で色々と工夫できることですよね。
Aさんが自分で取り組める、自分の課題なのです。


まとめると…

Aさんがどうにか出来ることは、
 「勉強を促す」ことと「自分のイライラへの対処」です。

促したあとに、
 実際勉強するかしないかは部下の課題で、Aさんにはどうしようもない事です。

このように課題を1つずつ取り上げて
「課題の分離」をしてみると、自分のできる事が明確に分かるようになります。

 自分のできる事がわかると、それに向けて気持ちを整えやすくなります。


課題にあった気持ちを整える
「勉強をすること、昇格することは、部下の課題。
それは私にはどうしようもないこと。 私は私にできることをやろう。
結果がどうであれ、部下が勉強に取り組めるように色々と工夫すれば良いし、
それで責任は果たしているんだ。」

こう思うことで、Aさんは自分の育成担当の上司としての責任感を
納得させる事が出来ましたし、何よりも、これからやるべき事の指針を得ることが出来ました。


このように「課題の分離」は人間関係をシンプルにとらえて、
自分のやるべきことできる事がわかりやすくなる考え方なのです。

「課題の分離」は上司部下関係だけではなくて、
親子・夫婦関係、友人関係…などなど、
あらゆる人間関係に使うことが出来ます。

ぜひぜひお試しください。